いつまでも夢から覚めないで

好きなものを好きな様に書きます。

デートクレンジング

 

私が「生きること」以外に長年続けていることがある。それは………

アイドルの応援!!!!!!!!!!!!!!

つまり、ジャニオタです……。もちろん「ジャニヲタなんて彼氏が出来たら辞める」「結婚したら辞める」「子供が出来たら辞めて子供が小学校くらいになったらしれっと現場行こう!」なんて妄想を入れつつも好き勝手言って、元彼と付き合った時全く現場に行かなかった。結局その彼とは半年程しか続かなかったけど、その彼と別れた寂しさを何で埋めたかというと…やっぱりジャニーズアイドル達だった。

 

まあ、あの頃は20代前半で若かったし、「恋は盲目」ってやつで本当に彼が全てだった。今現在、20代後半になり、周りからアラサーと呼ばれ、親戚や職場の上司などからは「なんであんたに彼氏のひとつやふたつ出来ひんかね?子供産んで女の幸せ捕まえないと!」と言われるようになり、私は全力の愛想笑いを浮かべて返事をしている時に「今改めて読むべきだ」と思い本棚からぬきっとた。

 

デートクレンジング

デートクレンジング

 

 

実はこの作品を読むのは2度目で、1度目は私の親友であり、幼馴染であり、ヲタク友達な彼女が「結婚」した時に読み、今回はその彼女が「出産」したタイミングで読む事になった。

 

あらすじはこうである。

茶店で働く佐知子には、アイドルグループ「デートクレンジング」のマネージャーをする実花という親友がいる。ある事件がきっかけで十年間、全てを捧げてきたグループが解散に追い込まれ、実花は何かに追い立てられるように〈婚活〉を始める。初めて親友がさらけ出す脆さを前に、佐和子は大切な事を告げられずにいて…………

 

私が実花で上記の親友が佐知子。1度目も2度目もそう置き換えて読んだ。

 

婚活では無いが、私も〈彼氏が出来ないこと〉に焦った時がある。上記の親友が今の旦那さんとお付き合いを始めた時だった。ずっと彼女の話を聞いていたし、私に報告をしてくれた時は心の底から嬉しかった。それと同時に心の中に黒いモヤがかかったような気がした。「親友が何処か違う所に行ってしまう」そんな気がした。今までずっとジャニーズの話が8割、仕事の悩みが1割、妄想を含めた恋愛の話が1割。今まで気軽に誘えていたコンサートや遠征も、仕事終わりのお茶も大切な彼氏が彼女に出来た事によって、私が変に気を使ってしまい中々誘えなかった。彼女が先へ進む度、心の中のモヤが広がって行く気がした。

 

「仕事ばっかで出会いなんてなんにもなかったの。(中略)おばさんがアイドルアイドルって騒いでる認識も失せてた。普通の三十五歳の女の勘なんてとっくに失ってる。もう現実見ないとね。たった今、この瞬間から、婚活開始するよ。ね、ね、誰か紹介して。私、さっちゃんの紹介なら頑張れる気がする。」

 

目の前に夢中になれるものがあると、周りのことが見えなくなる。ふと、立ち止まって周りを見てみると、私がアイドルに夢中になっている間に周りはずっと先へ進んでいる気がして、謎の空虚感に襲われて、自分の心が雨が降った様にどんよりとした気分になった。自分は好きなことをしているはずなのに、こんなに満たされてないのだろう。私はなんの為に誰の為に焦っているの?

 

実花も同じなのではないか。本物の焦りを覚えているわけではない。ただ単に、慌てなければいけないという外圧に押されているだけだ。それは一体、誰の手によるものだろうか。

 

上記に書いた通り、私も年齢的に結婚適齢期なので毎日の様に「結婚」のワードの話を良くされた。正直、耳を塞ぎたくなる時もあるし、そんなに結婚願望も無いくせに気持ちだけ焦っていた。最近になってやっと「外野がいちいちうるさいわ。私には何かあった時に親身になってくれる人がいるし、夢中になれる趣味だってあるわ。趣味や友達がいてくれる事で寂しさは埋められる。恋愛することが、彼氏がいる事が全てじゃない。」と、はっきりと思える様になった。

 

夢中になれるって素敵やん。恥ずかしいことなんて何一つない。なにかに夢中になっているあなたの姿は世界でいちばん綺麗だよ。

 

「自分のライフスタイルやら交友関係やらをねじ曲げてまで、必死で結婚したところで、そんなもん、すぐ破綻するに決まってるよ。そういう当たり前のこと、誰も教えてくれないんだよね。努力しろ、焦れ、期限を忘れるな、の大合唱。(以下省略)」

 

某結婚雑誌のキャッチコピーに

 

「結婚しなくても幸せになれるこの時代に私は、あなたと結婚したいのです」

 

長い人生の中で私はこう思える人と出会えるのだろうか?今のライフスタイルのまま、私の趣味を受け入れてくれる寛大な男性は。まあ、これも縁だと思うので焦らず。

 

 

身近な人が新しいステージに進む度、疎外感と空虚感に押し潰されそうになるけれど、自分の芯をしっかり持って、自分に正直に生きてる女性は輝いてるし、素敵だと思う。自分の人生なんやから自分に後悔せずいきようよ。デートの呪いなんてぶっ潰しちゃえばいい。新米ママとして子育てに奮闘している親友も、「世界を回したい」と仕事の合間を縫って色んな国に旅行に行く友人も、推しに全力を注ぐ私達も。皆、キラキラ輝いてるよ。女はいつだって無限の可能性を秘めてる。女に賞味期限なんてないさ。私は今日も私らしくキラキラ輝く推したちを応援する。